スタバができるとニュースになるような県の労働環境は…
私は山口県という本州の西の端に住んでいます。
この県は色々と歴史的には大きな役割を果たした県ではありますが…まあ、今はそんなに目立ったことはないですね。
安倍総理が冬にプーチン大統領を山口県の長門市に招くというのがまあ、直近での大きなニュースですかね。
スタバができるとニュースになる!
山口県は本当に田舎だなと思います。
東京や大阪、福岡なんて県ならなんてことない日常のお店である「スターバックス」ができるとなるとニュースになるくらいです。
山口には現在3店舗ありますが、うち2つが下関市、そしてもう1つが山陽小野田市にあります。山口の西側にあり、東側の人にとってはスタバは縁遠いものです。
だから「スターバックスができるのでは?」みたいな噂がちょくちょく流れます。
上のニュースは信頼度の高いものですね。
県庁所在地の中でスタバがなかったのは山口県だけだったという事実に驚きましたが…
なぜ噂になるのか?
まあ、こんな感じでスタバができると騒ぎ出す山口県ですが、なぜそうなのか?という話です。
ここからは私のあくまでも個人的な考えなのであっているかどうかではなく「そういう風に感じるのか〜」くらいで見ていただくと幸いです。
まず、都会への憧れが強いです。
大学進学を決めた学生はそのほとんどが県外に行きます。福岡、広島、大阪…そして東京。100万人都市を有する県に行きます!
山口県は県全体で100万人を超えるので…大都市に行くと「祭りかな?」と思うくらいの人の多さにまずは驚きます。
そんな都会への面識が少ないので「スターバックス = 都会の常識」みたいに感じるのでしょう。
Macを携えてスタバでコーヒーをいただきながら仕事をする…
友達となんちゃらモカフラペチーノを飲みながら談笑する…
スタバのロゴが入ったマイボトルにコーヒーを入れて颯爽と出勤する…
これら全てがかっこいい都会の人のイメージとなって頭にあるのです。
このイメージが山口県にとってマイナス?
どこの地方都市も同様だと思いますが、こういった都会への偏ったイメージにより「都会への人口流出」が起こります。
少子化と高い高齢化率により、山口県の労働者人口はどんどん減ってきています。にもかかわら雇用環境は改善されず、有効求人倍率はぐんぐん上がっていく…働き手と雇い手の思いの違いから採用が進まなかったり、求職者の偏りがますます大きくなっています。
接客業で旧来的な考え方だと「若い女の子がお客さん受けもいいから欲しい」と言われます。気持ちはわかりますが、競争率は高めです。
この場合「労働力として人が欲しいのか?広告塔としての人が欲しいのか?」と考えるべきです。
労働力としてなら容姿は関係ないはず。例えば接客応対のスキルといった能力をしっかりと見るべきですね。
広告塔としてなら容姿が重要な要素になります。その代わり皿洗いはできなくてもいいはず。だって例えばお店の広告としてモデルを雇ったとして、その人に皿洗いは求めないはず。
広告塔としての要素も求めるなら一般的なアルバイトとしての時給では無理ですよね?
これらが「いい人がいれば採用する」という考えの難しいところです。
「良い人 = 欲しい条件を満たしている人」なんでしょうが、条件が厳しすぎます。
なぜそのようになるのか?
採用条件が厳しくなるのには理由があります。
前述の通り、山口県は人口流出が続く県です。
なので接客業をしている方に聞くと年々お客さんが少なくなっているといいます。
お客さんが少なくなると、収益も少なくなります。そうなると人件費に使えるお金も少なくなります。
少ない人数でお店を回すからには「一人ひとりの能力が高い」ことが重要になります。
10人いたら、1人くらい能力がイマイチでも残り9名でサポートできます。ですが5人だと1人がイマイチだったら残りの4人の負担が大きくなるのです。
少人数で運営すると、教えることに時間を使えなくなる…なので即戦力を欲しがります。
教えてもらえるのが当たり前という誤解
ここまで雇用主側に問題がある感じで書いてますが、働き手にも問題はあります。
まず「教えてもらって当たり前」という考え方。言われてないからやらなかったというのは本当にそれでいいのでしょうか?
得てして成功者のほとんどが「言われたことをやらない」くらいの人が多いですよね…まあ、これはこれで困りますが、ある程度時間が経ったら自分で考えることはして欲しい。
でも考えるのではなく「あるものをなぞるように仕事をする」人が増えてます。
それと「叱られ慣れていない」人の多さ。
叱られるとすぐにやめるというのをよく聞きます。
ともに社会に出たら多くの「習ってなくても自分で工夫していくこと」にさらされますし、「叱られること」もあります。でも耐性がないのでそれをバネにして頑張ることができない求職者が多いののです。
働き方は細分化される?
今後の山口県では働き方は細分化されていくのではないかと思います。
すでに一部のコンビニでは「レジ業務のないスタッフ職」というのが登場しています。
高齢化率が高く、シニア採用は比較的しやすくなっているのですが、シニアは「機械が苦手」なためレジ業務は無しとしたのです。
他にも配達のみや店舗閉店後の清掃業務のみなど、今までひとりのスタッフでやっていた仕事をより細分化し、複数人でやるようになっていくのではないでしょうか?
有効求人倍率だと「売り手市場」である山口県ですが、買い手の雇用主が賢く人材採用をすることが求められる時代になってきています。