これからのビジネスで求められるのは完全主義ではなく…
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昔と違い、現代社会は仕事の成果もさる事ながら、その完成までのスピードも求められています。
完成度の高い仕事を最短の時間でやらなくてはならない…これは新人さんにも身につけていただきたいスキルです。
スピードアップに重要なのは「完璧主義にならない」ということです。
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完璧主義の落とし穴
完璧主義というのはどういうものか?まずは言葉を調べてみると…
完璧主義(かんぺきしゅぎ、英: Perfectionism)とは、定められた時間、限られた時間の内にて完璧な状態を目指す考え方や、精神状態のことである。このような思想を持ったものや、そのような心理状態の者を完全主義者、もしくは完璧主義者(英: perfectionist)と呼ぶ。その程度(時間に対する気配りや周囲への迷惑を顧みない状態等)によっては、精神医学では精神疾患のひとつともされることも多い。
via Wikipedia
ここにあるポイントは「決められた時間内での完璧を目指す」というところです。これが完璧を目指すことに主観的になっていくと「時間を度外視して完璧を目指す」という矛盾が生まれてくるのです。
Wikipediaにもあるようにその度合いによっては一種の精神疾患にもなってしまいます。
他のもっとおおらかな人たちが、たとえ質が低くても気にせず気軽に第一歩を踏み出し、失敗することすら楽しみながら経験を重ねて、結果として無事に技量を上げてゆくのを、完璧主義者は指をくわえて眺めつづけて、自分自身を責めることになることも多い。
完璧にこだわるあまりに結果的に経験値不足による成長の鈍化を招くのです。
個人事業主などの一人でやる作業ならまだいいですが、仕事とはだいたいが誰かに関係のある仕事です。自分の作業が会社業務の一部を担っています。
その業務を必要以上に完璧を目指すことは全体の結果を遅くすることになります。
この弊害を防ぐために身につけてほしいのは「最善主義」という考え方です。
つまり完全完璧の「ベスト」というゴールではなく及第点の「ベター」を目指す。
また、「こうあらねばならぬ」という自らに課した厳しい縛りやルールを少し緩めるということです。
例えば提出する資料が完成しない…これはどの部分が足りてないと思っているのでしょうか?
「もっと色味を整えて見やすくしたい」
「伝えたい内容がバランスよく配置されてない」
確かに見栄えなどは大切な要素ではありますが、資料の一番の要点は「伝えるべき情報が書いてある」ことです。色味をレイアウトをこだわるあまりに提出がギリギリだったり、遅れたりするのは本末転倒なのです。
肩の力を抜いて俯瞰してみよう!
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完璧主義の人にありがちなのは、その作業に集中し過ぎて周りの音などが全く入ってこなくなること。また時間感覚を度外視し、ただその仕事を完璧に仕上げることだけになってしまう。
その日にその作業しかしないのなら良いですがそんな事はないはずです。
だから身体の力を抜いて、一度全体を俯瞰して見てみましょう。
「この作業にあとどれくらいの時間をかけることができるのか?」
「今こだわっている部分は本当に必要なことなのだろうか?」
その時点での「最善策」をまずはやれる、それが必要なスキルです。