Getting My Life Better

iPhoneやWEBサービスを使った仕事術、ライフハック、仕事への向き合い方などを中心に自分の雑感を含めていろいろ書きます!

現状維持バイアスが思考を停止させる?

A sample

長らくやってきたことをいざ変えようというとき、必ず現状維持バイアスが働きます。
人は何度もやってきたことを急に変えるのを嫌い、できるだけその行為を続けようとするものなのです。

この現状維持バイアスはよい面もありますが、概ね「思考停止」を招く結果となります。

現状維持の良い面とは?

現状維持の良い面を考えてみましょう。

何も起こらず、物事が順調に進んでいるときは「現状維持」がもっとも負担が少ない行動となります。
慣れている状態ともいえるので作業自体を特になんの意識もせずに続けることができるため、精神的にも肉体的にも負担は少ないということです。

ただ、慣れが起こす「ケアレスミス」などには注意が必要です。
ミスをなくすためのチェック自体にも慣れが出てしまうと結局ミスをするという本末転倒なことが起こってしまいます。

現状維持バイアスの働く瞬間

何も起こらないならいいのですが、環境の変化などで「現状維持」が難しくなるタイミングがあります。それでも人は「環境が変わってくれること」を望み、現状を変えることよりも環境が変わることをただ待つような行動を取ります

頭では「このままではいかん!」と思いながらもです…なぜか?上記のように現状維持のほうが「楽」だからです。

何か新しいことをやろうとすると、もちろん意識をしっかりとその行動に向ける必要があるため精神的にも肉体的にも負担がかかります。人はとことん「楽をしたい」生き物なのです。だから、わざわざ苦しい方を選ぶことは基本的にありません。

さらに現状維持バイアスの問題は「現状維持を正当化するための理由探しをする」ということです。
なんとか環境のせいにしたい!という願望の現れでしょうか…自分が今行っている行動の正当性を証明するための材料探しをし始めるのです。

「今、こういうことになっているが、これまで通りこの行動はできているので仕方がない」みたいな言い訳をするようになる…これまで通りの行動がそもそも今の現状にあっていない可能性については考えないのです。

変化をするためには「すべての可能性」を考える必要がある

今起こっている問題に対してこれまで通りに行動や思考では変化が起こらないとした場合、これまでの考え方ではない別の視点で物事を考える必要があります。つまり「すべての可能性」について考えていく必要があるのです。

ですが、現状維持バイアスがかかっている状態では「現状の正当性」を考えるだけに至り、新しい視点をもって物事を考えることができなくなります…つまり「思考停止」です。

そもそも「なぜこれまで通りのことができているのに、問題が起こっているのか?」と考えることで初めて「現状維持バイアス」がかかっている状態から脱出する第一歩を踏み出すことができるでしょう。

現状維持バイアスは上級管理者ほどかかりやすく、そして外れると早い!

CEO

現状維持バイアスは会社では上級管理者ほどかかりやすいものです。

例えば社長がコロコロと会社の方針を変えると、それに従う役員や一般職の人は大変です。何をどの程度頑張ればいいのか?があいまいになり、いつも「また社長が違うこと言い出した」と常に社長に振り回されることになります。

社長が方針を変えない!ということはある種の現状維持バイアスがかかっている状態と言えるでしょう。ですが最高決定権者である社長ですからある程度は現状維持バイアスが強いことは致し方かないと私は思います。

でも何かしらの問題が起こった場合、現状維持バイアスがかかっている最高決定権者はまず現状の徹底度を確認します。それができているとなると「OK!じゃあ問題なし」とは…なりません!

できているならなぜ?と考えるのも最高決定権者の特徴でもあります。
最高決定権者はイコール最高責任者でもあります。つまり社員の生活保証をするためにも会社を存続させる責任をもっているということです。

なので「できているからOK」とはなりません。あくまで「結果がどうであるか?」が最重要注目ポイントですから。なので現状維持バイアスが強くかかっている状態から、一気に現状維持バイアスが外れて大きく舵を切るという選択を取ることができるのも特徴なのです。

現状維持バイアスは基本的に思考停止を招き、判断の遅れを誘発することとなります。
思考を止めないためにも「今が本当にベストなのか?」という視点で物事を考え続けることが必要です。これが…なかなか難しいのも事実なのですが(汗)