iPad Airは2016年3月からiPad PROへ!これはAppleタブレットの進化と決別の証では?
2016年3月31日、ついに出る出ると言われていたiPhone SEが発売されました。Twitterでも「買った!」「やっぱり持ちやすい」などのツイートをたくさん見ます。
実はそれに合わせて「iPad PRO 9.7インチ」も同時に発売されています。iPhone SEと比べるとそこまで騒がれていませんが、こちらは実は大きなAppleの決断が含まれているのでは?と私は感じております。
どういうことでしょう。
自身が定義したタブレットとの決別?
iPad PROの12インチが発売されたときに感じたのは「デカッ!なんじゃこりゃ…」という感想でした。正直こんな大きなタブレットを使う人の意味がわからない…というのが私の実感でした。
ですが発売されてからしばらくすると「iPad PROをタブレットと認識するのが誤解なのだな」とわかりました。
各種サイトでもよくSurfaceとの比較記事を見ます。Surfaceはタブレットというよりもモバイルノートブックのような立ち位置です。つまり「タブレットのようなパソコン」という感じです。
iPadはあくまで「タブレット」であり、周辺機器をうまく使えば「パソコンのように使える」という立ち位置だったのです。
それがiPad PROになって「タブレットのようなパソコン」という立ち位置に変わったのだと思います。
iPad PROはキーボードとペンを使っての作業を前提としており、それはノートパソコンには当然備わっている機能です。
これは以前までのiPadのように「タブレット1台あれば充分事足りる」と言い切れなくなっているということです。
タブレットに求められる機能が登場以来変わり続けているということがあるのでしょう。
iPadが最初に登場した時には「これがあればなんでもできる…パソコンに変わる革新的なツールが登場した」と日本の大手企業ではパソコンに代わりiPadを全社導入するなどの動きがありました。
ですが、基本的にタブレットは「パソコンでできることの一部ができる」というもの、それまでパソコンを使っていたユーザーには「物足りない」部分も多々有りました。
そこに登場したのがSurface。日本の企業には馴染みのあるWindowsを搭載した「タブレットのようなパソコン」はiPadが築いてきた「お手軽・必要十分」というタブレットの牙城を切り崩すものになっています。Surfeceに続けと各社Windowsタブレットを販売してきていることからも伺えます。
Appleはタブレットに求められることが大きく変わってきたことを踏まえて「重量が軽い・気軽に使える」というAirの名前から「機能性・利便性」を高めたPROという名前に進化させることでiPadに新しい価値を付加しようとしているのではないでしょうか?
生まれ変わったiPadの可能性は?
キーボードを標準(別売りですが)で持ち、入力デバイスとしても強くなったiPadはこれからどのようになっていくのでしょうか?
Windowsの強みであったOfficeソフトもiPadで使えるため、タブレットを「パソコンとして使いたい」という人にはわかりやすいSurfaceのようなWindowsタブレットが変わらず人気になるのではないでしょうか。
ただ、iOSの直感的な使用感、安定したハードとOSの親和性などはiPadの強みとして今もしっかりとあるものです。俗にいう「ヌルサク」の体感スピードは安心して利用でき、ハードウェアとしても「持ち運びたくなるような美しさ」があります。
私の義父もiPadを利用していますが、それまでパソコンでブラウジングしていましたがiPadを購入してからはまったくパソコンを開かなくなったそうです…機械には強くないですが、老若男女問わず簡単に使えるUIは賞賛に値します。
Apple SIM内蔵で日本ではauはSIMカードを入れなくても利用できそうですね(もちろん回線契約は必要ですよ)。モバイル利用の面でも今まで通りiPadの持ち味を残しつつの変化というわけです。
自身が築きあげてきたタブレットとしての立ち位置とは決別し、新しく「デタッチャブル端末」としての立ち位置を目指す…そういう意味での「PRO」宣言だと私は感じています。