人はなぜ手段と目的がこうも簡単に入れ替わるのか?
自身の成長やさらなる改善を求めていろいろと取り組んだり、学んだりする。これが人の常というものです。
何も「改善意識」だけがこの行動の原動力ではなく、何気ない行動を取ってみても何かをしらの効率化を求めている側面があると思います。
そんな時に陥りがちなのが「手段と目的が入れ替わる」ということです。
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ありがちなパターン
すごくありがちなパターンを紹介しましょう。
4月始まりのスケジュール帳を買った。これからの一年間を効率的に過ごすために、また生産性高くするためにじっくり考えてから自分にベストだと思うものを買った。
また、せっかくだからと奮発してお気に入りのカバーまで購入し、スケジュール帳専用に万年筆も買った。
こういうケースで「手段と目的」が入れ替わります。
ここでの目的とはなんでしょうか?
最初に挙げた「これからの一年間を効率的に過ごすために、また生産性高くするため」というのが目的です。
しかし、このケースは多くの場合「スケジュール帳を有効的に使う」というあくまで目的を達成するために必要な手段が目的になってしまうのです。
なぜでしょうか?
簡単です。思い入れが強すぎるからです。じっくり吟味して、お気に入りのカバーに万年筆まで用意する…お金と時間というコストをかけているので「失敗したくない」という心理が働くのです。
そもそもスケジュール帳を購入するに至った理由は「自身の行動が効率的でなく生産性も低い」と感じていることです。
つまりスケジュール帳を使うことも大きな流れの中では「手段」であり、うまく使ったとしても「効率的かつ生産性が高い行動」ができなければ意味がないのです。
プロが道具を選ぶのはプロだからです。
プロがアマチュアの時には道具の良さなんてそこまでわかりません。目の前にある道具を使ってある程度習熟すると良い道具の良さがわかるのです。
つまり行動を効率的にかつ生産的にしたければ良い手帳を使う前に「手帳を使ってやろうとしていることを身の回りにあるものを使ってやってみる」ということが大切なのです。
こだわるのは動き出してから!
頭でっかちになり、動く前から失敗の可能性を全て潰していくやり方は時間が非常に多くかかります。
なんにも考えずに行動するのももちろん問題ですが、考え過ぎると「失敗したくない」バイアスが強くなり、手段と目的が入れ替わるという最悪の結果を生むのです。