若者よ刮目せよ!現代社会に求められるのは巧遅よりも拙速だ!
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現代社会ではいろんなもののスピードが早くなっています。情報ももう新聞では遅く、Twitterや様々なインターネットを利用したサービスで提供されています。
それに伴い、私たち社会人にもスピードが求められるようになってきているのです。
このスピード時代において気をつけなくてはならないのが「完成度」の考え方です。
完成度を求めると…?
完成度というのはその言葉の通り、「どこまで完成に近づいているかの度合い」といったところです。
完成度が高いものは質も高く評価も良いものでしょう。
しかし、完成度を求めると犠牲になるのは「時間」です。
当然ですよね。あるものを仕上げるとなるとそれなりに時間がかかります。なので完成度と時間は比例関係にあるのです。
さて、ここで考えなくてはならないのが「完成度」の考え方です。
この完成という状態を「何をもって完成とするか?」という視点で考えないと時間だけを浪費する無駄なアクションとなってしまいます。
仕事で例を出すと、上司に資料をまとめて欲しいと依頼があったとします。
あなたは一生懸命自分の中での完成を目指して資料をまとめます。
そして完成したものを上司に提出すると…残念ながら資料のまとめ直しになってしまった!
これはあなたの完成イメージと上司の完成イメージにズレがあったから起こった事象なのです。
適宜上司に資料を提出し、その都度お互いのイメージを擦り合わせておけばこのような事態を避けることができたはずです。
つまり、ある程度のレベルになったものは一度提出してみて、そこでふたたびアドバイスをいただけばいいのです。
これはソフトウエアの開発などにも使われている手法(アジャイル開発)です。
β版を発表し、多くのユーザーからの批評をもらいながら随時バージョンアップして完成に近づける。これが重要なことなのです。
スピード時代では完成してからのアプローチでは遅いのです。ソフトバンクの孫正義社長はこんなことを言ってました。
7割では遅い!6割で勝負!
日本人は慎重な性格な人が多く、7割8割の勝率になるまで動かない人が多いそうです。孫正義社長は6割で勝負に出て行くことを意識的にやっているそうです。
しかし、最近の若い世代には(この言い方おじさんぽいですね)この考え方は難しいようです。
あれこれ考えたり調べたりしてとにかく一生懸命に完成度を高めようと取り組んでいます。
悪いことではありませんが、やはり時間が非常にかかります。
僕はこの背景には「インターネットの普及」があると思います。
誰もがパソコンを使い、簡単にいろんな情報を手に入れることができる時代です。
なので疑問に思ったことをすぐに調べることができる…つまり完成度を高めることができるのです。
また、資料のまとめ方についての巧い方法などもインターネットから簡単に手に入れることができるので「何が良い方法はないか?」と調べようという気持ちが強くなるのです。
簡単に言うと、今の世代は自分でいろいろ調べて問題を解決しようとする「研究者タイプ」が多いということです!
動きながら考える訓練を!
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巧いが遅い(巧遅)よりも稚拙でも素早く(拙速)が必要な時代。こんな時代だからこそ必要になるのが「動きながら考える能力」なのです。
考えてから動くのではスピードが遅くなることよりも「動けなくなる」ことの方が問題となります。
人は行動する前に考えると「ミスしないだろうか?失敗しないだろうか?」とマイナスを無くすための思考に陥ります。そうなると不確定要素に対して過剰に考えてしまい、動けなくなるのです。
どんなに考えてもわからないことや払拭できないことが必ずあるのです。
しかし、動き出せば解決方法や乗り越えるために何が必要かが明確になってくるものです。
また、考えていたほど大した問題でなかったという発見だってあるかもしれません。
完成度が6割まできたなら一度勝負してみる…「巧遅よりも拙速」の精神で何事にも取り組んで行くことが大切です。