「頑張ります」って言葉を安易に使ってませんか?
この言葉をよく聞きます。
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「頑張ります」…この言葉は僕の周りでもよく聞きます。非常に前向きな言葉のように感じますが果たしてそうでしょうか?多くの方がこの言葉の本当の意味をわかっているのですが意識しないようにしているのではないでしょうか?
誰もがわかっているけど使っている「頑張る」という言葉について考えてみましょう。
単純なものではない。
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この言葉は動詞ですよね!いきなりこんなこと言われてもわかりにくいですよね。ちょっと例を出してみましょう。
AさんとBさんがいます。この二人にあるプロジェクトを任せることになりました。上司は「それぞれがこのプロジェクトを成功させるために提案書をまとめ、顧客へプレゼンしてほしい」と依頼します。
ふたりとも頑張って準備し、顧客へのプレゼンを実施しました…しかし、Bさんは顧客の説得に失敗し、プロジェクトもダメになってしまいました。
これは何に問題があるでしょうか?わかりますよね?こういう時は「失敗した理由を考える」ものです。Bさんが失敗したのはなぜなのか?逆にAさんが成功したのはなぜなのか?…つまり、言い換えると「どんなことを頑張ってきたのか?」ということです。
「頑張る」という言葉は動作や状態を表す動詞であり、「何を」という目的語がありません。ここが問題なのです。本質は「何を頑張るのか?」という点で「頑張ること」ではありません。わかりやすく言うと「食べた」では意味がなく「フランス料理を食べた」ではじめて「食べた」の意味が成り立つのです。
先ほどのプレゼンの例で言えば「プレゼンを成功させるために何を頑張ってきたのか?」が重要なポイントとなります。
例えば同業他社の事例を用意したり、プレゼンの資料を何度も読み直し、考えられる質問やわかりにくいポイントがないかを見直すなどの事前準備などがこの「何を」の部分に当たるでしょう。
しかし、多くの人が「とにかく頑張ります」という意味でこの言葉を使っているように思います。
頑張ることは無限の能力ではないと僕は思います。力のいることですし、ストレスもかかると思います。なので頑張り過ぎるといつか頑張れなくなるタイミングが来ます。
この「有限の能力」を正しく使わないといけない…そのためにも「何を」の部分を明確にしておかなくてはならないのです。
一歩ずつ進む
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ここまではわかっているが頑張れない人もいます。それは「何を頑張ればいいかわからない」からです。こういう人は完璧主義な人が多く、あれもこれも心配するあまりに前に進めなくなっているのです。
未来を100%予知できません。わかっている範囲のことで判断するしかありませんし、どんなに準備万端にしたいと思っても無理です。
今判断できることを元に一つずつステップを踏んでいけばいいのです。その積み重ねていく行為の最終結果が「頑張る」ということなのです。