日本の英語教育で話せるようになるわけがない!そして読み書きだってそんなに身につくわけがない!と元塾講師は思います!
もう「元塾講師だったんだよ!」と言うのもおこがましいかもしれないくらい時が経ちましたが、一応元塾講師です。
先日とても興味のあるニュースを見て「だろうな…」と納得したことについて書いていきます。
高3の英語力中卒並み!
そのニュースはこちら!
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015031702000245.html
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015031702000245.html
記事からの抜粋です。
文部科学省は十七日、高校三年生を対象に英語の「読む、聞く、書く、話す」の四技能の学力を調べた英語力調査の結果(速報値)を公表した。「読む、聞く」の平均的学力は英検三級(中学卒業程度)相当、「書く、話す」はさらに低く、書くは過半数が正解率一割以下だった。国の教育振興基本計画の目標(高卒時英検二~準二級程度)とは大きな差があり、英語嫌いの生徒も多かった。
いや、はっきり言って「そうだろうな!」と思います。
教科書の内容を覚えるだけの高校授業。コミュニケーションを学ぶために行う授業ももちろん導入されていますが、なんといってもその必要性を感じる機会が日本には少ないというのが実情です。
もしかしたら都心部ではある程度国際化が進んできているので英語を話す機会があるのかもしれない…でも、僕が住む山口県ではそんな機会は本当になく、外国人を見ると「あっ!外国人だ!」と思うくらいです。
「英語」を教科と捉えているのか、「コミュニケーションツール」と捉えているのかで全然習熟度が違います。
アンケート調査では、英語を嫌いな生徒が58・4%。海外留学やビジネスに必要なレベルの習得を目指す割合も約14%にとどまった。
このアンケート結果は英語を教科として捉えている人の多さを物語っているのではないでしょうか。
僕も中学校のころは本当に英語が嫌いでした。と、いうのも英語は「苦手な科目」という認識だったからです。そもそも勉強がそんなに好きではなかった僕がもっとも日常生活に馴染みが薄い英語に興味なんて持てるわけがありません。
だけどある時「英語はコミュニケーション手段である」と認識してからは興味がそのまま「勉強への熱意」に変わり、英語が好きになりました。
だけど、それでも「好き」というだけで、話せるわけでもなく聞き取れるわけでもなく…読むことはなんとなくできますが、今回のニュースにあるように「中卒程度」です。
実際に僕が英語を話せたり、聞き取れるようになったのは海外に行って友達ができてからです。友達とのコミュニケーションにおいて英語というものが必要であり、また授業のような「正解のある英語」ではなく「伝われば文法や語法はどうでもいい、純粋なコミュニケーションとしての英語」を肌で感じたからこそ身についたのだと思います。
しかし、そんな体験をして身についた英語も、日本に帰ってきて日常生活を過ごしているとやはりどんどんできなくなる…今ではもちろん話すことも聞き取ることも、海外に行った時ほどできなくなっています。
日本人にはハードルが高いのか?
海外に出て、ビジネスの世界で活躍したい!自分の世界を広げるためにも英語が必要だ!とすでに高い志をもっていないとコミュニケーションツールである英語を習熟することは難しいと思います。
元塾講師として、受験指導をメインでやってきた僕としては、日本の英語教育はあくまで「科目」としての立ち位置であり、この現状を脱しない限りは日本から「ネイティブ・スピーカー並に話せる人」というのは出てこないのではと思います。
英語教育をする前に「自分の人生について考える機会や体験」をする時間を増やすことで英語の必要性を感じることができれば、自ずと英語力は全体的にあがるのではないか?と僕は考えます。