無料ユーザーは厳しい!Evernoteの仕様変更はフリーミアムモデルの限界を伝えているのか?
先般Evernoteが実質の値上げと無料ユーザーは にとって厳しい改定をしました。
このことにより実質無料ユーザーは有料への切り替えか、同類のサービスへの乗り換えを検討すなくてはならなくなりました…
フリーミアムの限界なのか?
Evernoteのような「基本的な機能は無料で使え、それ以上の機能は有料で。」といういわゆるフリーミアムというビジネスモデルはwebサービス業界ではスタンダードなモデルです。
今回、実質値上げという動きは「フリーミアムではサービスの継続が難しくなってきた」ということなのでしょうか?この手のビジネスモデルの先駆者であるEvernoteが「完全に改悪」と言える改定をしたのにはそんな背景があるように感じます。
さて、その「改悪」のポイントはどこかというと、無料ユーザーは「利用可能な端末数が2台まで」に制限されてしまいました。
これまで無料/有料問わず認証できる端末に制限はありませんでしたが、無料ユーザーは今後2台となります。
これはパソコンとスマホで2台という状態を指します。
例えばビジネスで使っているという方なら会社パソコンとスマホ、自宅のパソコンというように「最低3台」は同期している端末があるのではないでしょうか?
このような使い方は無料ユーザーにはできなくなるということです。
(ブラウザ版は同期の端末数にカウントされないようなので最悪そっちを使う方法も)
フリーミアムモデルは良質なサービスであれば、莫大な無料ユーザーの中から一定数のヘビーユーザーが登場し、ヘビーユーザーの有料化でサービス存続するという形になります。
よく「2:8の法則」とか言われますね。
2割の有料ユーザーが8割の無料ユーザーを支えているということだそうです。
無料利用者がどの程度有料になってくれるかの歩留まりを高めることがフリーミアムの重要な戦略です。
これには「有料を使いたくなるような魅力」つまり「有料と無料には、お金を出したくなるような差をつける」ことになります。
そう考えると今回のEvernoteの改定は「どこでもEvernoteを使いたくなったら有料にしてください」というフリーミアムの戦略上至極当然のことなんですが…まあ、今まで出来ていたことができなくなったということにみんなが騒いでいるということです。
有料ユーザーの増加につながるか?
これによりEvernote側の狙い通りに無料ユーザーの一部は有料化につながるでしょう。
そして別の一部は「Evernoteからの卒業」を決めるでしょう!
まあ、この卒業者たちはそもそも無料ユーザーなのでEvernote側から見たら収益には関係がないユーザーとなります。
有料ユーザーが値上がりにより卒業となるとEvernoteにとっては痛手となりますね。
今回の改定が今後のwebサービスになんらかの影響を与えそう…そんな気がしています。