一人前になったらそれで終わり!?「一人前」の意味とは?
一人前という言葉
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仕事をするという環境になる、または大人としての段階を踏むというケースで「一人前」という言葉が使われると思います。「これができたら一人前」なんて言い方をしたりもしますね。多くの人がこの「一人前」の意味を大きく勘違いしているのではと思います。
一人前の意味を正確に理解しないと結局「一人前」ではないという評価となってしまうでしょう。
正しい意味は?
一人前という言葉の意味を調べてみましょう。
一人に割り当てる量、ひとりぶん
こっちではないですよね…「はいよ!おそば一人前追加~」の一人前は上記の意味です。気を取り直して・・・
成人であること。また、成人の資格・能力があること。ひとりまえ。「―に扱う」
技芸・学問などが一応の水準に達していること。「―の医者」
こっちの意味ですね。wikipediaでは下のようにも書いてありました。
●作業能力。共同体の一員として、与えられた役割を臨機応変にこなせる能力。
●社会的能力。その場に相応しい言動が出来る能力。
上記が基準とされていた。ただし、ハードルは最低限のものであり、大抵の者がクリアーできる。
つまり、「一人前」とは作業能力や社会的な立場としても「最低限」の状態であり、必要十分な能力を身につけたという意味ではないということです。
でも、私たちは知らず知らずに「一人前になった」という言葉を「十分な能力を身につけることができた」という風に勘違いしてしまっているのです。
もし間違った認識でまわりからの「一人前になった」を受け止めていたら、現状はそれで十分だと勘違いし、自分研鑽に時間を使わなくなるかもしれません…結果として、それ以上成長しなくなってしまうかもしれません。
また、「一人前」はあくまで一人でできるようになるということであって、会社という共同で一つの目標に向かっていく組織の中で「一人前」のままで成長が止まっている人は時間が経つにつれてまわりとの距離が出始めてくるかもしれません。
「一人前」は始まり
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まわりから指示・指導がなくてもそつなく仕事ができる、成果を出せるという状況はあくまで「一人前」であり、それは始まりなのです。そこから自己研鑚をし、まだまだ半人前の人がいれば助けてあげる、また自身を二人前、三人前に高めていくことが「成長」なのです。
一人前で歩みを止めない、弛まぬ努力を続けていく、これが重要なことだと思います。