塾講師から営業職に転職してわかったこと ~営業職 前半~
心機一転!営業職へ
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7年間の塾講師としての人生にピリオドを打ち、新たに就いた仕事は「営業職」でした。
本当は営業職に就くつもりはさらさらなかったのですが、塾を辞めて「どんな仕事に就こうか?」と悩んでいた時に周りの知人たちがお店をやり始めたこともあり、お店を紹介する地元のフリーマガジンを発行する会社に入社すれば知人の集客のお手伝いができるのではと考えたことが始まりです。
希望は誌面を作る「制作職」で応募したのですが、周南にある営業所では制作職の採用はなく営業職だけでした。またお店を紹介する営業職もその当時は周南にはまだなく、結局求人広告を扱う営業職にまずは試してみないかと言われ、入社することとなりました。
僕の持っていた営業職という仕事のイメージは「売上を上げないと帰れない、会社に戻ってこれない」「家族や知人に無理矢理でも商品を買ってもらう」「ほとほと疲れて公園でたそがれる」といったマイナスのものばかり。最初は「自分にできるのか?」とすごく不安になりました。
実際に入ってみてその不安はすこし薄れました。僕の入った会社は確かに営業職ですがチーム全体でお互いにサポートするという雰囲気のため、ダメならなぜダメなのかを一緒に考え、それをまずは改善していこうという職場です。つまりわからないことをわからないと言える環境があったのです。これは最初は非常に助かりました。
営業を始めて最初に悩んだこと
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順調に研修も終え、さあ1人で営業開始となった時にまず僕が悩んだことは「お客さんとの距離の縮め方」です。
塾の仕事は「待ち」の仕事だったと思います。生徒たちが来るのを待って、そして授業をする。また子供たちは基本的に好奇心旺盛、親や学校の先生以外の大人である塾講師に興味を示し、向こうの方から積極的に話して来てくれるケースが多かった印象です。
しかし、営業職は本当に必要な状況でない限りは相手から「買いたい」と積極的に来ることはないです。基本的にはこちらから「いかがですか?」と売り込んでいかなくてはならない。また向こうが必要性を感じていないタイミングでこちらが近づいていくので相手からすると「うっとおしい」という印象を持たれかねないのです。
ですから最初は「どうすればまずは『話を聞く』というステージに立ってもらえるか?」ということが課題となりました。
そこで僕が考えたのは「必要最低限にまとめる」ということでした。
こちらから営業活動をしているとき、相手の時間をいただいているという状況です。そのいただいている時間を極力少なくするために「必要最低限のことをまとめて伝える」ということに注力しました。
自分が一番いやだなぁと思うことに、話を聞いた後で「で、結局何が言いたいの?」と感じることです。せっかく時間を取ったのに何が言いたかったのかわからない…こう感じさせないように「そうか、まあ考えてみるか」と思わせる、それだけを最初は心がけました。
この時に要点をまとめる能力として塾時代に培ってきたものが活きました!まずは伝えたいことをすべて書き出し、同じようなことがあればまとめる。長いものはもっと短く言い換えられないか、伝わりにくいことはどうすればわかりやすくなるかなど…何度も言いたいことをまとめ直して、自分が納得いくものを使っていきました。
こうしてすこしずつ相手に話を聞いてもらえるようになり、お客さんとの距離も少しずつ近づいていくようになりました。
続く