塾講師から営業職に転職してわかったこと ~塾講師 後半~
やりがいを感じ始めた3年目
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塾の仕事にやりがいを感じ始めたのは3年目からです。塾講師の花形は「受験学年の指導」なんです。受験という大きな目標を生徒たちと一緒に乗り越えていく…生徒が志望校に合格したときの感動はとても大きく、自分の事のように嬉しい気持ちになります。
1年目・2年目はまだまだ力不足だったため受験学年は先輩たちが持っていましたが、3年目から初めて中学校3年生を持つようになりました。
それまでの学年とは大きく異なり、やはり人生の岐路ともなる高校受験に対して子供たちなりにそれぞれが悩み、苦しんでいる。勉強を教えるだけでなく人生の先輩として何がアドバイスできるかを考える…この時に自分の中で「自分がこのくらいの年齢の時にはどんなことを考えていただろうか?」と見つめなおすことができました。
この期間に僕はかなり成長したと思います。
なぜなら僕が中学生のころには「そこまで考えなかったぞ!」と思うような考えをする子供たちがたくさんいたからです。自分の人生で真剣に考えてきたことが自分にあっただろうか…そう思うと自分はすごく恥ずかしくなり、今からでも遅くない!自分の人生に恥じない生き方をしようと強く心に思いました。
また、子供たちに指導するのに自分の器だけで話をしてはいけないと思い、本を読んだりと自分自身の成長にも一生懸命に取り組みました。
もう一つ大きな変化がありました。
受験学年を教えるようになると「三者面談」を頻繁に行うようになります。模試の後などに生徒の保護者と面談して志望校の見直しや勉強方法などについて話をするというものです。
今までは子供たちとのコミュニケーションでしたが、保護者という「大人」と接する機会が急増したことでよりマナーや言葉遣いなどの必要性を感じました。
保護者は自分の大切な子供の進路指導なので真剣です。こちらも真剣に向き合わないと失礼ですし、言い回しを間違えると大変なことになりかねません。
最初は先輩と同席させていただくことで言い方や言葉遣いを盗み、そして少しずつ自分一人でもできるようになっていきました。
大きく成長した後半
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塾講師になって3年目から受験指導をするようになり、それまでとは変わり大きく成長したと感じています。また子供たちとの思い出もたくさんできました。
僕が携わった数年間で何を教えられたかはわかりませんし、良い影響を与えられたかもわかりません。もしかしたら良い先生ではなかったかもしれませんが僕は全力で子供たちと向き合ってきたつもりです。
仕事に全力で取り組むと良い結果が必ずしも出るとは限りませんが悔いはないはずです。「今の仕事が合わない」とか感じている人は多分まだ全力で取り組んでないんだと思います。全力で取り組んでいたら「ここまでやってもこう思うなら仕方がない!」とはっきりと言えるはずですから…
27歳、ついに塾講師から営業職へと転職することになりました。
続く