塾講師から営業職に転職してわかったこと ~塾講師 前半~
社会人スタート
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僕の最初の仕事は塾の講師でした。短大を卒業し、単身宇部市から周南市にやってきて、まったく新しい環境の中でのスタートでした。
もともとは学校の先生になりたかったのですが、わけあって教員採用試験を受けず、それでも子供に教えたいという気持ちはあったので塾講師として働くことに決めました。
社会人1年目、はっきり言って僕は「良い社会人」とはいえなかったかもしれません。なんといっても子供たちに勉強を教える立場なのにその勉強を僕自身があまり好きではないという状況。教えるからには勉強をしなくてはならなかったのですが、サボリ気味で周りの先輩たちからもよく怒られました。
また学生気分が抜けてなかったのか、一般常識もほとんどないので言葉遣いや態度などもすぐに粗がでてしまうという状況。ろくなもんではありません。
僕の働いていた塾は14時~22時の8時間労働が基本でしたが、勉強不足の僕たちは同期の仲間と一緒に朝9時に来て、先輩に勉強を教わり、そして8時間通常勤務をした後さらに個人で勉強するという日々を過ごしました。睡眠時間を削ってでも勉強をする…学生のころならできなかったことかもしれませんが、社会人になると「この勉強をする必要性」というのを実感できたのでがむしゃらではありますが必死に勉強しました。
こうして何もわからないままにあっという間に1年が過ぎました。一緒に入った同期は1年で2人も辞めてしまいました。
少し余裕が出てきた2年目
2年目、1年目に必死に勉強したことがようやく活きてきました。勉強に余裕が出てくると今度は授業の運営に悩むようになりました。
塾講師は公立学校とは違い、生徒たちが先生を選べる立場です。なのでわかりやすさにプラスしてもう一つ「武器」が必要なのです。そのころの僕にある武器は「若さ」だけ。しかも、わかりやすさについてもまだまだ力不足なところがあるので生徒数が増えない…また生徒が辞めてしまうなんてことも多々ありました。
この時に僕は先輩たちからたくさんのことを学びました…いや、教えていただいたというのが正しいですね。
僕の働いていた塾は英語と数学の先生がセットになって1つのクラスを教えるというスタイルでした。なのでどっちかの先生が躓いてももう片方がサポートすることができます。僕も先輩たちにサポートされながら「こうしたほうがよい」「ここは直したほうがいい」などのアドバイスを随時いただきました。たまには飲みに連れて行ってもらい、ただ愚痴を聞いてもらうなんてこともありました。
つまり、一人で悩んでいてもしょうがない!困ったら周りの先輩たちに聞いてみようという姿勢を教えていただいたのです。
周りの先輩たちも同じような体験をしています。感じ方は人それぞれなので自分ほど重く受け止めてなかったり、自分とは違うふうに受け止めているかもしれませんが、同じ道を歩んでいるので同じ問題にはぶつかっています。そこでの体験や苦労話を聞くことで「自分ならこうできるなぁ」と解決策を見つけることができました。
こうして2年、3年と時間が立つにつれて塾講師としての楽しさを実感できるようになってきました。
続く。