いよいよ本日発売!iPhone5発売日にドコモはどう思っているのだろう…
9月21日はiPhone5発売日です。
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20日の深夜からアップルストアやソフトバンクショップ銀座などではすでに長蛇の列、毎年のiPhone発売日はちょっとしたお祭りのような感じになりますよね。
そんな中、3大キャリアの大御所ドコモさんは今日をどういう気持ちで迎えているのでしょうか?
ドコモの低迷の理由は?
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昔は「絶対王者」だったドコモですが、最近はMNPでの契約者の流出が止まりません。シェア率は未だ1位をキープしていますがau・ソフトバンクの勢いにはちょっと色あせて見えてしまいます。
なぜドコモ神話が崩れてきたのか?僕なりの考察は以下のとおりです。
魅力的な端末がない
まず一番最初に考えられるのが「iPhone」という魅力的な端末がないということです。Androidを全力で販売することに力を入れていますが、世界は別として日本では「スマートフォン = iPhone」という認識からスタートしているのでやはりiPhoneがないというのは痛手でしょう。
さらに毎年のこのお祭り騒ぎがAndroidとiPhoneの違いがわからない人たちでも「人気だから間違いないのでは?」と購入を後押しすることになっているとも考えられるでしょう。
ドコモがiPhoneを販売できない理由にはアップルが突きつけて来るだろう販売目標がクリアできない(正確にはクリアしたとしてもメリットが少ない)とか、アップルがiモード(スマフォではdモード)に対応してくれないなどいろいろありますが、当面ドコモのiPhone販売は期待できないでしょう。
iモードへの依存
ドコモは日本の携帯市場では過去に「iモード」という携帯でインターネットをするというスタンダードを最初に創りだした会社です。昔は携帯なんて電話とメールができれば充分だったのですが、iモードの登場により「手軽に情報収集できる端末」へと生まれ変わったのです。
ドコモはやはりこの自分たちが手塩にかけて育てた「iモード」を簡単に捨てたくはないということなんでしょうか…現在はスマフォ向けに「dモード」と名前を変えてこのサービスを継続しています。
しかし、スマフォ購入者に「なぜスマフォにしたいのか?」を調査した結果では、「PCサイトが閲覧できるから」という回答が6割を超えています(2012年4月 リサーチバンクの調査)。
つまり昔のように「携帯専用サイト」ではなく「PCサイトを家と変わらず見れる」ことに魅力を感じているのでdモードのようなサービスはだんだんと使われなくなってくるのではないでしょうか。
遅すぎた料金改定
景気の変動により消費者のお財布事情はそんなに良いとはいえないでしょう。それでもドコモは絶対の通話品質を武器に他社よりも高い通話料・データ通信料でした。競合他社の力が弱い時はそれでも良かったかもしれません。しかし他社が魅力的な商品展開をする中で顧客の目が肥えてくると「ドコモは高いから」という意見が力を増してきます。
料金の安さはソフトバンクが先行していましたが、auもなりふりかまわずソフトバンクに追随する形で料金を落としてきています。しかしドコモだけはXi投入で若干の料金改定はありましたがやはり3大キャリアの中で依然として一番高いという状況は変わりありません。
神話の崩壊
ドコモの絶対的な優位点は「通話品質の高さ」だったと思います。しかし急激なスマフォ契約数の増加なのか、メールの通信障害(他人にメールが届いてしまう)やデータ通信ができなくなったりという問題が頻発しています。
もちろん他社も少なからずこういった障害は発生しているのですが、ドコモがこれをするのは致命的です。「いつでも、どこでもつながる」というイメージがしっかりとついているドコモでは「高いお金を払っているのだから繋がって当たり前」と思われています。そこで通信障害を起こしてしまうとやはり消費者は「ドコモである必要はないのでは?」と感じてしまうでしょう。
変化に柔軟に対応することが重要
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ドコモについてマイナスになることばかり書きましたが、僕は別にauやソフトバンク信者というわけではありません。
携帯会社の話と思うかもしれませんが、これはどの産業にも共通することだと思います。
「魅力的な商品展開」
「過去の栄光にとらわれない新しい発想」
「適切な価格設定」
「高い品質の維持」
市場は競争がある方が消費者には優位になります。シェア1位のドコモの奮起に期待しております。